入塾説明会や懇談でも「頑張っているのになかなか成果が出なくて。」というご相談をよく受けます。そんな悩みに教育関係でとても参考にさせていただいている教育評論家の親野智可等(おやのちから)先生の記事(一部抜粋)をご紹介します。
「学習やスポーツなどの伸びをはかるのに、成長曲線というグラフがよく知られています。
成長曲線は、横軸が勉強や練習の量や時間で、縦軸が成果の度合いです。
最初のころは、やればやるだけ成果が出て、順調に右肩上がりで伸びるのですが、しばらくすると努力していても停滞した状態になります。
この状態が高原(プラトー)に似ているので、一時的な停滞のことを高原現象(プラトー現象)と呼ぶそうです。
高原というのは、一定の高さはあるものの、それ以上ではない状態のことです。
成長における停滞状態は、昆虫のサナギ状態に似ていると思います。
サナギは表面的には変化が止まっている状態です。
でも、内面では全ての細胞が組み替えられるような大きな変化と成長が続いています。
ですから、子どももみなさん自身も、伸びていないように見えるときも実は内側では伸びているのです。
高原現象の中にあるとき、やたらに焦ったりパニックになったりしないためには、こういう現象は起こり得るのだと頭に入れておく必要があります。
特に子どもを持つ親御さんたちには、これは非常に大事です。
なぜなら、こういう状態のときに親が叱ったりすると、よけい悪い結果につながってしまうからです。
ですから、高原現象のときは親の待つ力が大事です。待てる親なら、子どもは自分のペースで着実に伸びていけます。親が待てないと、結局は子どもの足を引っ張ることになってしまいます。」
「高く飛ぶためには思いっきり低くかがむ必要がある。」という言葉もあります。親の理解や待つ力がとても大切だと思いました。